Intuos 4 small(PTK-440)に換えて、One by Wacom(M)をしばらく使ってみました。
筆圧レベル2048とPTK-440と同等で、消しゴム、傾き検知、ファンクション、マルチタッチを省いたシンプル仕様ですが、8,640円という価格(Amazon:2018/8)が目を引きます。
Wacomタブレットドライバにはいろいろ問題があるとはいえ、デファクトスタンダードと言える普及率で、問題解決の知見が最も多いのもまたWacom。
ドライバを入れ直さなくても良いのと、今より検知面積が大きくなること、マルチタッチやファンクションを全く使っていなかったこともあり導入決定しました。
小さいのに大きい!
大きいは正義。
PTK-440に比べ、フットプリントは小さいのにペンの反応する領域は約1.8倍程度あります。
Oneの方、画面内に対応する部分はドットが打たれている範囲なのですが、その外側でもクリック、ドラッグが可能。画面端にくっついたまま操作されます。
キーボードとの大きさ比較
比較するものがないとね……というわけでテンキー付きAppleアルミと比較
薄い!軽い!というところもウリなんでしょうけど、据え置き前提なのであんまり重視してません。でもほんと薄くて軽いし、妙な出っ張りもなくきれいな製品です。
ファンクションキーやホイールは使い勝手が良くないなぁと思ってて、まっっっったく使っていませんでした。ここ切り落とした製品であんまり安っぽくないの出ないかな…と思ってたらこれですよ。ドンピシャです。
ペンの反応
上々。板の表面処理も、2013年頃出てたIntuos Pen(CTLシリーズ)の板みたいに「あっ………今すごく削れてる……」とヒヤヒヤするような感じではなく、もっと上質な軽い抵抗感があります。PTKはツルツルしているんですが、絵描きさんには紙敷いてる人もいましたね。そんなに違和感ありません。
ただし、ペンの検知の高さがかなり違います。
PTK-440は約2cm浮かせてもカーソルが動きます。One by Wacomは約1cm程度と、ほぼ半分くらいの距離になっています。PTKの感覚で動かしていると、カーソルが瞬間移動するため最初は戸惑ったんですが、慣れました。私の使い方では問題ありません。
ペンの互換性
PTKのペンが使えるかなーと期待してたんですが、使えませんでした。
ペン先は互換性があり、フェルト芯やバネ芯もそのまま差し込んで使えます。
ドライバ
PTKとOne by Wacomでは結構違いますが、省略されている機能があるのでこんなもんでしょう。
Proラインのドライバ画面
One by Wacomのドライバ画面。
One by Wacomは、タブレットの向きを反転できません。ドライバの更新でできるようになるかもしれませんが…
ファンクションキーが無いので必要ないと思ったのかな?でも、USBケーブルの引き出し位置をどこにするかって結構重要ですよね。
ケーブルはPTK(miniB)と違って、micro-Bのストレート1mを左側に差し込みます。
大きいは正義(再
筆圧生かしたマスク描画・塗りだけでなく、選択範囲をパスで作るときのパス描画でもペンタブレットがあるととても便利です。速い。
ただ、小さいと、特にパスのアンカーポイントを置くときにごく僅かなブレが出てたんですよね…ポイントして、ペンを接地するまでの間に本当に僅かにズレるので、集中力が要りました。ペンの扱い下手くそなんですよねぇ…字汚いし…
センサー面が大きいと、それがほぼありません。すっすっと思った位置にぴったりにアンカー置けるので、だいぶ楽です。
フットプリントがPTKより小さくなって、前と同じ場所にそのまま置けるのも良いところ。
Photoshopユーザ必携だと思う
もちろんIllustrator/InDesignユーザにも。
ペンタブでUIをつっつくにはそれなりの大きさのものが必要ですが、十分大きいと感じます。ちなみに27インチモニタ使用で、InDesignも難なく使えました。PTKのsmallでは厳しかった。
ペンタブ以外のポインティングデバイスをメインにしていても、ペンが軽くて細いので指に挟んだまま楽に使えます。
あと……ゴミ消しやマスク塗りだけでなく、パスの描画が本当に楽になります。特にパス抜きを多用する向きには、心からお勧めしたい…マウスで十分速くパス切りできる人なら、1.5倍速くらいにはいけるんじゃないか、ってくらい作業効率上がりますよ!