精興社・朝霞工場と神田事業所見学会
…に行ってきました。毎回企画してくれるフリーライターの古田靖さん、精興社の古田 アダム有さん、いつもありがとうございます!
今回は写真を多めに撮ったので…まずは写真から。
まずは印刷工場から。
この機械、事ある毎にユニット脇が光るのですよwかっこいいなぁ。
こんな感じで光るのです。
もちろん、格好良くするのが目的ではなくて、複数台がいろんな警告音を出してる工場では安全に作業するために役立ちます。グッドデザイン賞もらってるはず。
そしてその他の機械は…(ほぼ三菱、1台小森)
機械の下に積み上がってる木材、板取り用のものです。朝霞工場でのメインは絵本、乾かない紙にこってりした絵柄、しかも後加工を考えて裏移り防止のスプレーパウダーは少なめ。
見回すとほとんどの刷り物が板取りされていました。かなり気を使ってます。普通のコートは今回は全く見かけませんでした…いわゆる「乾きの悪い」紙ばかり。コートでフツーの印刷なら、パイルいっぱいに棒積みなんて当たり前ですが、絵本のような作家性の強いものだと標準印刷なんてありえない世界なのかもしれませんね。
(参考:板取り(googlebooks)板取り(トクプレ)ブロッキング(googlebooks))
ちなみにここには一級印刷技能士が4人もいて、まだ増える予定だとか(^^;
ラミネータもありました。表紙他の表面加工も自社で。ちなみにこの機械(GMP PIONEER2-8000BC)フィーダがハイデル製品です(おおっ)
そして調色部へ…
ガラスの上で練ってました。一般的な調色台は浅い鉄製トレイなのですが、これなら準備も楽ですね。掃除しやすそうだし。
フチがなくても5kgは普通に練られるそうです。 そういや石版画の石を調色台に使ってた会社もあったな…
以前はロボット調色機(ディスペンサー)もあったそうなのですが、小回りが利かないのと人間がやった方が正確だということで出しちゃったとか。
練った色を確認するために、一定の厚みでインキを延ばして、紙に転写する機械です。手叩きで延ばすより大きな面積で確認できるのでカラーチップとして商品になるし、ヘラで延ばすより安定した展色が可能。
(参考:手伸ばし法・ヘラ引き法・展色機)
これで調色・展色した「チップ」はお客様に見せても恥ずかしくない「工業製品」の風格があります。営業さんも胸張って見せられますね。
(ちなみにカラーチップはDICよりTOYOの方が、印刷時に苦労しない色なんだとか。(DICはドライオフ、だったかな)色も選びやすいしTOYOお勧め)
膨大なインキ、のごく一部。…こんなのも発見…
見学前に説明を受けた部屋には絵本が詰まった棚がたくさんありました。さすが…
CTP。機械・RIPもTFと普通なのですが、違うのが検査態勢です。他の工程もそうでしたが精興社さんは全数検品のために人員を配置しているのが印象的でした。ここでももちろん全版チェック。
神田事業所へ移動します。
これ、Cruseというスキャナです。
これでスキャン&大判プリントしたものがそこかしこに展示してありましたが、まるでトリックアートのようでした。大判カメラによる複写とは、隅々までの精細さなどで違う印象。もちろんテクスチャのあるものだけでなく、大きな原稿を歪みを気にせずに撮ることができます。これは面白い。
他にも神田にはドラムスキャナ×2台をはじめとした本格的な機材がしっかりありました(写真なし(^^;まったく…)
古いのに若い会社
表現がいまいちなH3ですけども…
前回の見学でも感じたことですが、人員が非常に元気かつ若いのが印象に残ります。精興社と言えば活字、古くからある会社だというイメージですが、中身は活発な改革にあふれていました。案内してくれた方々を質問攻めにしてもぽんぽん返ってくる(^^;
工場見学は楽しいです。製品に一番近い人と話ができる。
一番はしゃいでたのはたぶん私だ(笑)
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写真がキレイ。こういう見つめ方新鮮です。