酷い写真とは
今回はこんなの。
- 白い背景で
- 事務所の室内の蛍光灯で
- オートで
これはもうダメ写真の王様や〜!ってな組み合わせです。
1.などは、ホワイトボード前で撮ってたりすると最悪通り越して極悪になります。
なぜか。
カメラのオート露出やオートホワイトバランス、最近のデジカメは「…?おおお!」と思うような高精度でキメてくれますが、
- 白い背景…→全体に白が多いため、カメラさんが「光が多いんだな、露出過多だな」と思って「暗くしようとする」
- 事務所の蛍光灯→頭のてっぺんから光があたる、トップライト状態。怪奇顔の下から懐中電灯の逆になる。あご引いたら顔が影になる。事務所ってそれほど光回らないんですよ。
- 顔が暗いのに背景白だから、明示的に露出を増やして「これは白背景だから白だよ、グレーにしないでね」、「これは顔だからもっと明るくしたいんだよ」とカメラを操作しなければいけないのに、そのままオートで撮る。
…と上の画像のようなやたら劇的なものになってしまうんですね。
女の子でも、おっさんでも。女性はみんな内気な印象に、男性はみんな何かやらかしそうな印象に写ってしまいます。
たった一つだけ、露出補正をかけるだけでもずいぶんと変わるんですが…ね。
(参考:最低限これだけで(ちょっとだけ)ランクアップ!コンデジで撮る人物紹介写真)
Photoshopでなんとかできるでしょ?
えっw qうぇtyふじこふじこ!
なんとかはできないけど、どうにかするマスクワーク
これこないだセミナーでTIPsとして出しましたー
買って見てね
DTPの勉強会 第11回「DTPerのための画像補正入門&Tips集」 | DTP・印刷専門の電子書籍販売サイト【印刷の泉】
おしまい。
うそ。
単純なマスクなのですよ。
▲チャンネルパレット
パレットの隣にコマンド+2、コマンド+3、…ってありますね。
単純に押すと、そのチャンネルだけを表示します。
▼これに、Optionを追加すると、
それぞれのチャンネルを選択範囲として読み込みます。
▲分かりやすいようにこの画像でやると、
▲選択範囲になります。
50%部で区切られてるのでわかりにくいんですが、これはグレースケールです。
▼Rチャンネル
▼Gチャンネル
▼Bチャンネル
じゃぁコマンド+オプション+2は?というと
▼RGBチャンネルはこう
これ、「イメージ」→「モード」→「グレー」にしたときのグレーと同じです。
言い換えると、カラー設定のグレー設定に従います。Photoshopグレーは優秀で、カラーの印象に最も近い感じでモノクロ化します。
(参考:Photoshop・これからのグレースケール画像のつくりかた)
さらに、Shiftキーも追加すれば、BチャンネルとGチャンネルを足した選択範囲、なんてのも作れますね。
これらを色調補正レイヤーのマスクとして使います。
最もつかいでがあるのが、
▼RGBチャンネル反転マスク。
次に使いそうなのが
▼Bチャンネル反転マスク。
これを色調補正レイヤーのマスクとして使うと、白い所に強く作用し、黒いところはマスクされます。
チャンネルパレットをよーく観察して、効果を強くしたいところが黒い場合は反転して、白い場合はそのまま、マスクにしちゃえばよいと。
ヌケ具合が気に入らなければ、マスク自体にコマンド+M(トーンカーブ)などで補正をかけて白いところを増やしたり、減らしたりすると自在に調整が効きますね。
やってみよう
RGB合成チャンネルから反転マスクを作って補正します。
▼コマンド+オプション+2を押して、
▼このまま、色調補正パレットクリックなどで調整レイヤーを乗せます。
▼すると、初期状態ではレイヤーマスクが自動的につくられ、選択状態になっています。このまま コマンド+i でマスクを反転します。
▼作られない場合は、色調補正パレットのパネルメニューから、初期設定でマスクを追加、にチェック。
▼色調補正レイヤー(トーンカーブ)見るとシャドウ側が選択されていることが分かります。ちょっと持ち上げると、
▼シャドウ部がふんわりとあかるくなり、コントラストを調整できました。
▼並べてみる
特に緑色に違いが見えますね。RGB反転マスクでは黒くなるから効果が現れなくなります。
単純に明るくしているだけなのでRGBバランスを変えているのではないところに注意。もちろんRGB各色調整して、シャドウ部の調子を整えることもできます。
また、トーンカーブの山が立ち上がっていますがその効果はじんわりとハイライト側で薄まるため、結果全体として色味の変化が少なくなります。
▼最初の画像に使ってみると、
うん、いいかんじ♡
▼フィルタの「ハイライト・シャドウ」でもかなりきれいに補正できますが、
スライダ嫌いなんすよw 使うけど。
調整レイヤーじゃないところも使いどころが限られますねぇ。
あとマスクしてのRGB各色触れる、色調補正がなかなか便利なのです。チャンネルを観察していれば臨機応変に手クセができる。
宴会のよっぱらって真っ赤になったおっさんとかにも効果的ですwいろいろ試してみてください。
とても良いテクニックをありがとう!晴れの日に順光や側光で写真を撮った時に顔に出来ちゃう嫌な影の影響を、軽減することが出来そうです。